商業とは
商品売買を営むお店や会社では、外部の仕入先から商品を買い入れて店先や倉庫に陳列や保管しておき、これをお客さん(=顧客・得意先)に販売して利益をあげることを目的としています。
このような業態を商業といいます。
これに対し工業(製造業)では、外部から買い入れた原材料を加工して製品を作り、完成した製品を販売して利益をあげることを目的としています。
商売の本質
商業だろうと製造業だろうとサービス業だろうと、一般的にいってお店や会社は、商品や原材料その他の物品(=モノ)を買い入れるために仕入先や調達先にお金を支払い、商品や製品を売ってお客さんからお金(=カネ)を受け取ります。
つまり、お店や会社の活動の本質は、次の図のように、モノとカネの出入りだということができます。

モノとカネの入りと出
お店の場合でいえば、まず店舗の設備をととのえ、商品を仕入れて並べて、お客さんに販売するための用意をしておきます。
この場合、店舗の設備の購入と商品の仕入に対し、代金を払えば、設備・商品といった<モノの入り>と、代金支払いという<カネの出>が生じます。
もしその代金を1か月後に支払う契約(約束)をしたとしたら、1か月後に支払わなければならないという債務が生じたことになりますが、それは、将来のカネの出という意味で、やはり<カネの出>に含まれることになります。
すなわち、負債・債務とは「将来のカネの出」。
次に、商品をお客さんに販売すれば、商品はお店から減り<モノの出>、代金としてお金を受け取る<カネの入り>ことになります。
また、その代金を1か月後に受け取るという約束をしたとすれば、将来のカネの入り(=債権)が生じることになります。
簿記とは
お店や会社は、以上のようにして生じるモノの出入りやカネの出入り、そしてそれらの現在高、債権・債務の増減やその残高などを計算・記録・整理して、財政状態と経営成績を明らかにし、経営活動に役立てます。
そして、こうした財政状態や経営成績を明らかにするために、一定の帳簿や計算表を使って、モノの流れとカネの流れを継続的に記録し、計算、整理します。
これらの手続きを簿記といいます。
正しい簿記は、経営活動の結果を調べ、その現在の状態を明らかにし、将来の経営方針を立てるのに役立てるとともに、出資者や債権者、官公庁(税務署や地方自治体の税関係部署)などに、お店や会社の正しい財政状態や経営成績を報告するために不可欠な役割を果たす。
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